資格を取得してからの行動

おじさんは地味な資格で稼いでく。

 

佐藤敦規(さとう あつのり)

社会保険労務士中央大学文学部卒。新卒で就職活動に失敗。印刷業界などを中心に転職を繰り返す。窓際族同然の扱いに嫌気がさし、50歳目前で社会保険労務士試験に挑戦し合格。三井住友海上あいおい生命保険を経て、現在では社会保険労務士として活動。企業を相手に、就業規則や賃金テーブルの作成、助成金の申請などの相談を受けている。資格取得によって収入が200万円アップするとともに、クライアントの役に立っていることを実感し、充実した生活を手に入れた。お金の知識を活かして、セミナー活動や、「週刊現代」「マネー現代」「THE21」などの週刊誌やWebメディアの記事も執筆している。

 

 

第5章

自分を変える、「行動力」を手に入れる

試験に合格した後の行動について

①初心者だからこそ「実務から入る」

今すぐ仕事を始めるのは自信がないから、もう少し勉強しようというのではなく、実務に就くことをお勧めされています。はじめならお客さんが少ないため、時間をかけることもできますし、先輩に質問することもできます。仕事をしながらでも知識を増やしながら続けることはできます。

 

②副業をするなら「ライター・講師業」がおすすめ

実務に就くための転職や独立はリスクがあると考える方は副業としてその知識を活かせるライターや講師業がおすすめです。

 

③「ニッチ業務」を狙う

社労士と行政書士は担当する業務範囲が広い士業です。範囲が広いため、自分の得意な業務や、人があまりやらない業務をあえて専門にしてアピールすることです。

 

④「自分勝手な価格表」をつくる

仕事の依頼が来てから価格を決めるのではなく、あらかじめ価格表を作成しておくと速やかに対応できるようになります。

 

⑤「目標収入」を設定する

上記の価格表にも関連しますが、目標金額を設定することで、それにあった件数、価格表の作成に繋がります。

 

⑥「2種類のお金」の話題に興味を持つ

ひとつは助成金補助金などの会社の「業務」に関するお金。もうひとつはキャッシュフローや財務諸表といった会社の「財務」に関するお金。社労士として働いていると資金繰りなどお金に関する相談も出てくるでしょう。そんな時のためにもある程度の知識を身につけることは必要です。

 

⑦「知識の仕入れ」にお金をケチらない

書類作成のスキル等なら実務をこなすことで身につきますが、新しい制度等の情報については調べないと知ることはできません。インターネットで調べるのも良いですが、わかりにくい場合もあります。そんな時は書籍を購入したり、セミナーに参加したりと自分の知識をアップデートすることに積極的にお金を払いましょう。そのお金は今後の投資と考えるのです。ただし、初心者を狙っているセミナー等もあるのでご注意ください。

 

 

第6章

誰にもひるまない、「営業力」を手に入れる

 

第7章

自分らしくいるための、「生きる力」を手に入れる

この章ではせっかく取得した資格でも行動に移さないと稼げません。資格だけとって満足しているだけでは何も変わらないのです。依頼された仕事は全て受けたり、地雷案件であっても自分を成長させるきっかけと考えてどんどん行動していきましょう。稼ぐということは時間単価を考えたり、安価で仕事を受けないなど自分らしく仕事をするマインドが必要です。

 

おわりに

資格は人生の敗者復活戦と本書では表現しています。

現状、仕事をしていても成果が上がらなかったり、同期が昇進したりと残念なおじさんだと感じている人にとって「資格」は救ってくれます。

本書で紹介している資格は決して簡単に合格、取得できる資格ではありません。しかし、努力すればした分だけ報われる仕事に就くことができます。新卒で希望する職場に入れた人は素晴らしい人です。しかし、入社した会社で思うように才能を発揮できない人もいるでしょう。資格試験はそうした人に門戸が開かれた敗者復活戦なのです。現状に納得していなければ、その敗者復活戦に挑戦してみてはいかがでしょうか。