論理だけではなく、感情も伝える

一番いい答え 絶対に後悔しない最適解の見つけ方

 

太田龍樹(おおた りゅうき)

 

1972年生まれ。ディベート団体・バーニングマインド創設者。

論理競技であるディベート大会「ディベートマニア」で6連覇を達成し、その後、社会人のための実践的なディベートスキルの啓蒙と普及に努める。31年間の「知識・スキルの蓄積」と「実践経験」を基に、のべ1万人を指導。指導実績に裏付けされた指導法は、初心者でも「わかりやすく学べる」「実践できる」と好評を博している。

バーニングマインドは、官公庁、企業、大学など、様々な世界に身を置く人々が、社会人として現場で使える「論理的思考力」「コミュニケーションスキル」を身に付ける手助けをする組織。企業研修以外にも、一般ビジネスパーソン向けのトレーニングや講演会を主催している。

ベストセラー『すごい説得力』、『思いどおりに人を動かす超一流のすごい説明』など著書多数。

 

本書には最適解を導く方法が書かれていますが、それだけではダメだとも書いています。最適解を導いても、それを相手に伝えることができなければどうしようもありません。よって、本書のコラムには相手への伝え方が紹介されています。

 

 

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論理に感情を乗せる伝え方① 声

相手に伝えたいことを理解してもらうためには、そのことに集中して、自信をもって話せば良いのです。

自信を持つにはどうしたら良いか。一度相手に話すようにリハーサルすると良い。これをすることで実際の現場でも慌てずに、自信があるように見えます。

具体的な方法として、語尾をはっきり言い切ることで自信があるように見える。語尾が小さかったり、口ごもってしまうと、間違いなく、相手には自信がない人と受け取られてしまいます。

 

 

 

論理に感情を乗せる伝え方② 発声

声の質や発声の仕方を「準言語」と呼びます。声量や話すスピード・テンポ、声のメリハリ・高低・抑揚、言い淀み・口癖も言葉そのものということです。

声が小さいと自信がなさそうに見えてしまうため、声を大きく出すコツがあります。それは臍下丹田を意識するということです。この臍下丹田に力を入れると勇気と健康が得られると言われています。ここを意識することで自然と腹式呼吸になるため、声量が大きくなることになるからです。

喉や胸からではなく、腹から声が出るため、軸ができたように安定した声になるため、言葉に重みが出たり、勢いが生まれるきっかけともなります。

 

  

論理に感情を乗せる伝え方③ 目線

伏し目がちだったり、下を向いていたりすると自信がないように見えます。目は口ほどにものを言うと言われるため、重要にしたいポイントである。目線を合わせるのが苦手という人にはコツをお教えします。

  • 自分の鼻筋を意識し、相手の顔にしっかりと向き合わせる。:これにより、体の向きが相手に向くため、相手に真剣さを伝えることができる。正面から向き合おうとしない相手には不誠実であると感じてしまう。
  • 相手のどちらかの目の一点を、自分の両目で見つめる。:両目を見ようとすると目がきょろきょろしてしまい、挙動不審に映る。よって、相手の片方の目を見つめることで視線が動くことを抑えている。

話し手の聞き手に対する注視率が高いほど、聞き手は話し手に対して、より博識な人、経験豊富な人、誠実な人、親切な人であるという判定を下しやすい傾向にあります。

 

  

論理に感情を乗せる伝え方④ アイコネクトトレーニン

ステップ①60秒目をそらさない

ステップ②鏡を使う。:自分を客観的にみる必要がある。表情の確認にも使用する。これでリハーサルができる。

ステップ③場数を踏む。失敗は当たり前。そうやって経験を積むことが前提となる。

 

 

 

 論理に感情を乗せる伝え方⑤ 手の動き

自信がないように見える人には圧倒的にジェスチャーが足りません。手の動きで相手への伝わり方は大きく変わってきます。手を大きく広げて数値を言う場合はその数値が大きいという印象を与えます。しかし、気を付けることは左右対称シンメトリーにした方が良いです。左右のつり合いが取れていると相手に安心感を与えることができます。アンシンメトリーだとぎこちなく見えてしまいます。また、手のジェスチャーをすることで熱血的な印象を与えることもできます。

 

 

 

論理に感情を乗せる伝え方⑥ 3つのポイントを押さえる

鏡の前でのトレーニング方法

  • 話している内容をそのまま手で表現する
  • 不用意な手の動きをしない
  • ハンドアップダウン

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以上が紹介されていました。

論理的思考ばかりに気を取られていると、相手に伝えるということがおろそかになりがちです。最終的には自分の意見を伝えることが重要なので、上記のような感情を乗せる方法は学ばなくてはいけません。