心のもやもやに対して

どうもミトコンドリオンです。

 

続 多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 孤独も悪くない編

 

マンガ・文 Jam

監修 精神科医 名越康文

 

Jam(じゃむ)

ゲームグラフィックデザイナー。イラストレーター。漫画家。人間関係の悩みを描いたマンガ「パフェねこシリーズ」が、Twitterで累計万以上リツートされ話題になる。著書にベストセラーとなった『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』『にゃんしゃりで心のお片づけ』『言いにくいことはっきり言うにゃん』など。

 

名越康文(なごし やすふみ)

精神科医相愛大学高野山大学客員教授近畿大学医学部卒業。専門は思春期精神医学、精神療法。臨床に携わる一方で、テレビ・ラジオでコメンテーターなど様々な分野で活躍中。著書多数。

 

 

 

前回の本のテーマはここにいない相手から「心を守る」でしたが、今回の本のテーマは「孤独や不安」です。

 

人生の悩みはいろいろありますが、対人関係の悩みと同じくらい、自分の中でぐるぐると回る、孤独によって生まれる悩みも多いと思います。

どちらかというと孤独について考えてきた時間の方が、誰かについて悩み時間より多いのではないでしょうか。

他人とのトラブルで生まれた問題は、接点を断つことで、変えることもできますが、1人の時間に生まれた悩みは、どこへ行ってもついてきます。

 

 

CHAPTER1 心のモヤモヤ

 

・どこにも居場所がないと感じる

居場所は自分がそこにいるのを許してくれる場所であると同時に、自分自身が他人といることを許せる場所でもあるのではないか。

自分も周りも今のままでいいと受け入れることができれば、居場所は探さなくても、今いるここを居場所にできると思います。

 

・誰にも分かってもらえないと感じる

相談と言いながら、自分が自分を理解するための、答えそのものを言ってくれる人を、外に求めてしまう傾向にあります。

しかし、こういった問題は自分が正解を出さないと納得できないし、相手にも心配をかけたり、不快な気持ちをさせたり、誰にもいいことがないです。

考え方によっては、人間には答えが出せない問題があってもいいのではないか。すべてを知ってしまえば、人生は楽しくありません。自分の中にもまだ未知の部分があるって、ある意味神秘的で、素敵なことだと考えることもできます。

 

 ・自分を好きになれない

自己肯定感が低く、自分のことが嫌いな人は、自分の価値や存在を認めることが難しいです。そんな時はこんな風に考えましょう。

「自分自身も人生で関わる人間の一人」

身近な人でも最初から仲が良かったわけではありません。だんだん分かりあって、次第に信頼できる関係になっていきます。そのようなプロセスも自分という人間に対しても築いていくことです。自分という人間が人生の中で出会う、一番身近な他人なのかもしれません。

 

・感情をコントロールできない

何かに対して感情的になったり、気持ちの浮き沈みが激しいと不安になる時もあります。そんな時は、感情を押し殺すように努めてしまう人が多いのではないでしょうか。

人には喜怒哀楽の感情があります。例えば、いやなことがあると怒ってしまうケースがあります。そんな時、いやなことがあって、怒って、それを理性で対処する。なら良いのですが、いやなことがあって、怒らないように感情をコントロールするということは危険です。それを続けていると、いやなこと以外にも楽しかったこと、うれしかったこと、悲しかったことに対しても感情を抑えてしまうことになります。そうなると、何も感じない人間になってしまい、さらに不幸になることでしょう。

感情をコントロールするより、素直に反応して、それを対処する方がよっぽど、人間らしいです。感情とは簡単に制御してはいけないものだと思います。

 

 ・自分にないものを持つ人がうらやましい

幸せな人を見ると嫉妬してしまいます。しかし、身近な人の幸せな姿は「幸せのお手本」の1つでもあります。でも嫉妬するほど素敵な見本だとも言えます。

だから「ないものねだり」は「幸せになるための参考書の1つ」を見つけたと思って、素直に受け入れて、自分の幸せのために、活かしていけば良いと思います。

 

・予定がうまっていないと不安

予定ががら空きの時は「友達が少ないのかな?」「必要とされていないのかな?」と余計なことを考えてしまいます。しかし、予定がぎっしり埋まると「自由な時間が欲しい」と今度は考えます。

予定が埋まっていない時はなんにでもできる時間があるということです。時間は足りなくなってからはじめて価値が分かります。

「予定が埋まっていない時」は「時間をたくさん持っている時」だと思って、自分に必要なことに使うことをお勧めします。

 

 ・理由もなく落ち込んでしまう

何の理由もなく落ち込んで不安な時は、こう考えてみてください。

人は理由もなく落ち込むこともあるけど、楽しい時にも理由もなく笑います。

感情は特別が理由がなくても動きます。一目ぼれしたり、絶景を見て人生観が変わったり、具体的な理由がなくて、説明が難しいと思います。

落ち込む理由や心当たりがないなら、「そういう時もあるよね」と気楽に考えた方が良いと思います。

 

・諦めきれないことがある

何かを諦めることはとてもつらいことです。しかし、諦めきれないことを無理に諦めると、それはいつか後悔に変わります。

諦めるなら、やりたいことを諦めるより、諦めることを諦めた方が良いと思います。過ぎた時間は戻ってきません。一度しかない人生、後悔は1つでも少ない方がいいです。

 

・人生が順調そうな人を見て焦ってしまう

身近な人たちが順調な人生を歩んでいると、つい自分と比べてしまって、漠然と不安になったり、うらやましく感じたり、気持ちが焦ってしまうこともあると思います。

しかし、考え方によっては、周りの人が順調なことはラッキーなことです。

なぜなら、いざ自分が頑張る時に周りの人が不安定な人生を歩んでいたら、思うように動くことができません。

身近な人が順調な時は本当に運が良いです。周りに遠慮したり、心配することなく、自分のために思いっきり自由に動ける時なのです。

周りが順調な時は、焦るより、「やりたいことをやるなら、今がチャンスだ」くらい考えて、自分のことを頑張るのがいいと思います。