怒りを分類するのもおもしろい

どうもミトコンドリオンです。

 

 

精神科医が教える「怒り」を消す技術

怒りのコントロールが人生を幸福にする

 

備瀬哲弘(びせ てつひろ)

 

吉祥寺クローバークリニック院長。

精神科医精神保健指定医

1972年、沖縄県那覇市生まれ。96年、琉球大学医学部卒業。

同附属病院、都立府中精神神経科聖路加国際病院麻酔科、JR東京総合病院メンタルヘルス精神科などを経て、2007年より現職。

日本総合病院精神医学会、日本精神神経学会、日本児童青年期精神医学会、日本精神救急学会の会員。

著書に、『大人の発達障害』『大人のアスペルガー症候群が楽になる本』『D’な人々 うつ病ではない「うつ」たちへ』『精神科ER 緊急救命室』『うつ病になっても会社は辞めるな』などがある。

 

 

第3章 4つの視点から怒りを知る

 

4つの視点①思い込みの視点

思い込みの視点A:あなたは必ず正しいわけではない

例:話し方がゆっくりな人に対して、あなたがもっとはなく話した方が仕事が早く進むのに。と思っていたとしても、必ずしも正しいわけではない。ゆっくり話すことで人々を惹きつけて人気者の場合がある。

思い込みの視点B:良し悪しの判断をやめる

思い込みの視点C:予定が狂っても慌てない

トラブルがあった場合、慌てるとどうしようもないことだと分かっていても、怒りを表現してしまう。トラブルがあっても、落ち着いて対処することを心がけましょう。

 

4つの視点② 生理的な視点

生理学的に捉える。

怒りが生じるときは交感神経の活動が高まります。それによって、ホルモンの一つであるアドレナリンが分泌されます。これにより、「闘争か逃走反応」が起きます。

高血圧症を伴う心臓病の患者さんには、怒りを頻繁に感じやすい性格や怒り出しやすい傾向があるという報告もあります。

健康を向上させるという観点からも、怒りのコントロールは必要のようです。

逆に私たちがコントロールできるのは呼吸です。

深呼吸することで呼吸数を減らすと交感神経の興奮を鎮め、副交感神経の活動が活発化させることができます。

生理的な観点から制御することも可能です。

 

4つの視点③ 進化的な視点

怒りは悪いと言ってきましたが、良い面もあります。

怒ることで、見返そうという気持ちが芽生えて、頑張るということもあります。

よって、進化的な視点でも怒ることで人間は生きるため努力をして、生き延びてきたのかもしれません。

 

4つの視点④ 社会的な視点

人間の社会を構築するための怒りです。

マナーやルールを破る非常識な方への怒りは社会をスムーズに形成するためには必要になる場合があります。

怒りは社会秩序の調整・維持に役立つものであるということができるでしょう。

 

怒りを定義する

『怒りの心理学』では

「怒りとは自己もしくは社会への、不当なもしくは故意による(と認知される)、物理的もしくは心理的な侵害に対する、自己防衛もしくは社会維持のために喚起された、心身の準備状態」

とされています。